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東京家庭裁判所 昭和37年(家)5148号 審判 1962年5月28日

申立人(被後見人) 田中俊子(仮名) 外一名

相手方(後見人) 小野昭郎(仮名)

主文

後見人小野昭郎は二週間以内に申立人(被後見人)田中俊子同清子の財産目録並に管理計算書を当裁判所に各二通提出せよ。

理由

本件申立の趣旨、並に実情は、相手方は申立人らの指定後見人として、昭和三三年一月二六日就職したが、申立人俊子は昭和三四年四月一一日、同清子は昭和三六年八月四日、夫々成年に達したにもかかわらず、財産管理の計算もせず、財産の引渡しもしないので、後見事務に関する相当の処分命令を求めると云うにある。

本件記録編綴の申立人らの戸籍謄本によれば、申立人らが、右日時をもつて成年に達したことが認められるし、当裁判所の調査官による調査の結果、並に本件関係人らの審問の結果を綜合するに、相手方は未だ財産目録の調製、後見終了に伴う管理計算をなさず又、申立人らに対し、当然予想されるその特有財産の引渡がなされていないことが認められる。

後見人は、その就任に当つては被後見人の財産を調査し一月以降内に財産目録を調製しなければならず、且又、後見終了の際には二ヵ月以内に管理の計算をし、その後速に、被後見人にその財産を引渡すべきことは民法の規定するところであるにもかかわらず、叙上の如く、後見人は何らその措置を講じていない。

よつて、当裁判所は後見人に対し民法第八六三条家事審判法第九条一項甲類二一号に則り主文のとおり審判する。

(家事審判官 加藤令造)

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